この度、弊社の管理運営する「神戸キメックセンタービル」及び「神戸医療イノベーションセンター」での整備事業について、厚生労働省「創薬クラスターキャンパス整備事業(※①)」へ申請し、令和7(2025)年6月にいずれも採択を受けましたので、お知らせします。
「神戸キメックセンタービル」は、神戸医療産業都市における創薬・再生医療をはじめとした先端医療技術の研究開発拠点として、製薬関連企業・創薬ベンチャーなどの入居に対応したオフィスやウェットラボなどを設置するとともに、展望ロビーやテナント向けセミナー室を有する神戸医療産業都市の中核的施設です。
神戸医療産業都市は日本最大級のバイオメディカルクラスターに成長しましたが、事業者間などの交流機会を創出する環境については不足しており、課題となっています。
そのため、本施設10階展望ロビー及びセミナー室のリノベーションを実施することで、国内外の創薬関係者・他クラスターとの交流による知見共有等のプログラムやスタートアップ等の支援など、様々な交流イベントを実施できる環境を整備し、事業化支援をより一層推進するものです。
「神戸医療イノベーションセンター」は、先端医療技術の研究開発・再生医療の創薬拠点として、製薬関連企業・創薬ベンチャーなどの入居に対応したウェットラボや、再生医療等の製品開発にも対応可能なCPC対応ラボスペースを設置し、開発・研究のためのスペースを備えたレンタルウェットラボ施設です。 神戸医療産業都市内ではCPCにも対応したハイスペックのウェットラボの需要が増大しているものの、供給が追いついておらず、喫緊の課題となっています。 そのため、CPCに対応できる構造を備えている同施設に熱源(冷温水発生機)設備を増設し、創薬にかかる新たな拠点を整備します。これにより、神戸医療産業都市における再生医療等にかかる創薬エコシステムを更に強化することが実現できると考えています。
※①・・・「創薬クラスターキャンパス整備事業」とは?
新規モダリティの台頭や国際競争の激化等によって創薬を取り巻く環境が変化している中、我が国においては、ドラッグ・ラグやドラッグ・ロスといった課題が顕在化している状況にあります。こうした状況の背景の一つとして、日本の創薬力の低下が指摘されています。
スタートアップやアカデミア(以下「スタートアップ等」という。)が革新的新薬創出の担い手となっている現状の創薬環境を踏まえると、スタートアップ等を育て、実用化へと導くことが、創薬力を強化し、ひいては国民の皆様に新薬を届けることにつながります。実用化に向けた取組の中で重要なポイントは、スタートアップ等と各種経営資源(ヒト・モノ・カネ)を有する製薬企業、金融機関及び VC 並びに規制や振興方策を講じている政府及び自治体等といった国内外の関係者を有機的につなぐエコシステムを構築することです。
こうした観点から、厚生労働省においては、令和6年度補正予算において、令和6年度「創薬クラスターキャンパス整備事業」を創出し、日本に存在している創薬クラスターの取組を支援し、創薬エコシステムの構築を促進することといたしました。
厚生労働省「創薬クラスターキャンパス整備事業に係る実施事業者の公募について」公募要領より引用